中国製カートリッジ現る!

  • 2020.07.10 Friday
  • 05:22

昨年からアマゾンを見ていて気になっていたこのカートリッジ、

てっきりオーディオテクニカ製と思いきや、AT3600のコピー品でした。

 

カートリッジの内部には極細の銅や銀の線で巻かれた発電用のコイルが入っています。以前、クライアントの依頼で展示会で自動巻線機をいうコイルを巻く機械のメーカー製品情報を集めに行きました。ブースでどこまで細い線が巻くことができるか説明員に質問しても全く返事をしてもらえず、無視状態。理由はそれが、競合に漏れると性能が簡単にわかってしまうからです。

 

世の中にはいろいろなところでコイルが入ったものが使われていますが、アナログオーディオの世界も然り。ご存じだとは思いますが、本当に細い線でコイルを巻くのは機械ではできないので人の手で巻かれています。ビクターはこれをフォトリソグラフを使い超小型のMC用コイルを超小型のプリント基板にしてMCカートリッジを作りましたが、これが例外ぐらいで、結局はアナログオーディオの世界でも極小のコイルを、しかもカンチレバーの根本で自動で巻くのは当然難しく、今でも人の手で巻かれています。

 

MCカートリッジだと各メーカーに1人か2人程度の人しかMCカートリッジのコイルを巻ける人はいないのが現実です。日本メーカーの製品があいついで値上げしたのも、2人いたうちの片方が高齢で引退したためだと推定しています。

 

対して、MMカートリッジのコイルはMCカートリッジよりは難易度は低い分、それなりに数がいたようですが、SHUREがカートリッジの生産をやめた理由はおそらく生産地のメキシコでコイルを巻く女工さんの世代交代ができなかったからだと推測しています。

 

所は変わって中国。好む、好まざるとは別としてこの国には日本の10倍い人口を抱え、高齢化しているとはいえ生産年齢人口は日本の比にはなりません。手先の器用な人には他より高い給料でどんどん雇い入れ、使えなくなればどんどん取り換える。そんなサイクルで物を作っている中国でカートリッジが作られているのは香港製品を輸入している私でさえ衝撃でした。このままコイルの巻線工程担当者の技術が向上していけば、いずれMC用のコイルを巻ける人も登場するかもしれません。日本もデンマークのオルトフォンのカートリッジに倣って国産化しました。カートリッジの世界も中国ですか...

 

ちなみに上記以外にはT4P版も存在。

 

シェルに取り付ける通常のタイプとしてはもう一種類確認できました。

このカートリッジはカンチレバーの丸パイプは先端でつぶさずに丸パイプへ直接針が付けられています。スタイラスチップは何も記載がないので丸針と思われます。この針先もいずれ何年か経つと楕円チップ版が出てくるのだと思います。

 

DJカートリッジ用として有名なこのシェルもしっかりコピーされています。

日本以上に最新鋭の工作機械が集まっている上、競争が激しいので安く作ることもできます。トーンアームもほとんどの部品がコピーできるはずですので中国からコピー/リプロ品が登場するのはおそらく時間の問題でしょう。

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